形成外科

副耳

副耳とは、耳介と同様の組織(皮膚と軟骨)が様々な箇所にできもののように存在するもので、100人に1~2人程度と、比較的多くの方に認めます。耳珠の前にあることが多いですが、頬や首に認めることもあります。 副耳が機能面で障害になることはほとんどありませんが、整容面の改善を目的に治療を行います。

治療

細くぶらぶらしたものでは、ご家族の強い希望があれば糸で縛って自然に取れるのを待つことがあります。だいたい1週間程度で自然に取れるようになり、入院などの必要もありませんが、取れた後のきずあとが少し膨らんで目立つことがあります。1歳未満の赤ちゃんでも問題なくできる処置なので、どうしても早く取ってしまいたい、という方に行います。 多くの場合は全身麻酔がより安全に行える2~3歳以降を目安に切除手術を行います。できるだけ目立たなくなるように副耳を切り取って、傷を縫い閉じます。全身麻酔の場合、2泊3日の入院を要します。 小学校高学年以上の方では、局所麻酔、外来手術での対応が可能です。

写真 副耳1 

ごく軽度の小耳症と耳珠前方の副耳のお子さんです。副耳切除とともに形態の修正も行いました。

写真 副耳2  
※筆者が他院で執刀した患者さまおよびご家族から承諾をいただいて写真を使用しています。本HP以外への無断転載はお断りします。

術後2か月の状態です。まだ少しきずの赤みがありますが、半年程度で目立たなくなります。耳の大きさは少し小さいままですが、形態は改善しています。