産婦人科

産婦人科について

診療科の特色

母子医療センターとして周産期不妊部門31床、NICU小児循環器部門19床、婦人科病棟25床を有し、不妊症から周産期、婦人科悪性腫瘍に至るまで、産婦人科領域のほとんどの疾患に対応し得る体制を整えています。 また病院自体が栃木県救命救急センターを併設し、地域の第3次救急の役割を担っているため救急患者さんの搬送も多く、産婦人科も常時救急に備えた診療体制をとっています。 そのため開業施設からの紹介患者さんも多いですが、逆に当科独自の病診連携システムにより軽症例や治癒症例を開業施設に逆紹介もしています。 入院分娩設備を持たない施設とはセミオープンシステムにより提携し妊婦の通院の便宜を図っています。

バースセンターについて

従来の分娩施設とは別に、助産師のみの運営による自然分娩施設として2008年11月5日バースセンターを立ち上げました。当院最上階の静寂なフロアに助産師外来機能とLDR4室を設け、年間約100~120例の正常分娩を行ないます。分娩台はあえて設置せず自然分娩を行っています。ご家族の立ち会い出産や、配偶者の方の宿泊も可能です。

全般的な活動
産科

2004年より従来のNICUと産科病棟が統合され母子医療センターとして発足、地域周産期母子センターとしての機能をより発揮できる体制が整いました。 母子医療センターとして求められる高度周産期医療はもちろんのこと、自然分娩や母乳育児にも力を入れ、フリースタイル出産も行っています。 希望があれば硬膜外麻酔による和痛分娩にも応じるなど、『オーダーメイド出産』を実現するためにバースプランを大切にしており、さまざまな要望にも対応可能となっております。正常分娩の夫立会いはもとより条件が整えば帝王切開の立会いも許可しております。 助産師が妊娠、出産、産後の各時期に一貫して関わり、対応しています。

2022年データ
分娩881例、帝王切開358例(40.6%) 、吸引分娩68例
鉗子分娩23例、和痛分娩12例、VBAC(帝王切開後経膣分娩)6例

婦人科

良性腫瘍から悪性腫瘍に至るまであらゆる婦人科疾患に対応し、なかでも卵巣嚢腫、子宮筋腫、子宮内膜症などの良性腫瘍や、子宮外妊娠などの救急疾患に対しては、可能な限り内視鏡下手術を行うことにしています。特に、良性疾患に対しては、腹腔鏡下手術を積極的に導入し、低侵襲手術を心掛けています。悪性腫瘍に対しては、可能な限り根治的手術療法を実施し、抗がん剤化学療法や放射線治療を併用する集学的治療を行っています。

2022年データ
婦人科総手術数621例
【内訳】子宮頸癌手術58例、円錐切除術20例、子宮体癌手術35例、卵巣癌手術21例、子宮摘出術(腹式110例、膣式16例、腹腔鏡29例)、卵巣嚢腫(腹式50例、腹腔鏡60例)、子宮筋腫核出術(腹式18例、腹腔鏡5例)、子宮外妊娠手術(腹式2例、腹腔鏡22例)、総内視鏡手術(腹腔鏡手術207例、子宮鏡手術56例)

放射線治療 年間 15例

化学療法(抗癌剤治療) 年間 31例以上(入院・外来)

専門的取り組み
産科

専門外来 助産師による外来妊婦検診(助産師外来)、母乳外来

胎児超音波外来 ハイリスク妊娠および胎児異常が疑われる症例の超音波検査(隔週木曜14時~17時)

4D超音波外来

特殊分娩 フリースタイル出産(アクティブバース)、夫家族分娩立会い・帝王切開立会い、
     LDR(陣痛分娩回復室)、硬膜外麻酔による和痛分娩、TOLAC(帝王切開後経腟分娩)

その他 希望による24時間母児同室・臍帯血保存

婦人科

専門外来 思春期外来・更年期外来(毎週木曜14時~16時)・生殖外来(月・水・金曜14時~16時)

治療内容 予定手術日は火・水・木 緊急手術は随時
腹腔鏡手術(吊り上げ式、気腹式):毎年200例以上
子宮鏡手術(TCR):毎年10例以上