外科

ご挨拶

副院長兼統括診療部長兼外科主任診療科長
篠崎浩治

写真 篠崎浩治

当科は外科病床70床を運用し、年間約1400件の手術を行っています。乳腺外科を含み幅広く一般消化器外科領域の診療を行う一方で、多くの腹部救急疾患への対応も行っています。また、積極的に低侵襲手術(腹腔鏡および胸腔鏡下手術)を導入し(表1)、近年その割合が増加してきております(図1)。消化器内視鏡検査は年間約1万件施行し、治療を目的とした早期食道癌・早期胃癌・早期大腸癌に対する内視鏡治療(粘膜下層切開剥離法(ESD)を用いた早期癌に対する内視鏡治療)、胆管結石に対する内視鏡治療(内視鏡を用いた総胆管結石採石術(EST/EPBD)や胆道ドレナージ術)や膵臓/胆道疾患に対する内視鏡検査(超音波内視鏡検査(EUS)および超音波内視鏡下組織生検検査(EUS-FNA))や内視鏡治療(内視鏡的胆道ステント留置術、内視鏡的嚢胞ドレナージ術)などの処置を消化器内科と協働して行っています。当科は低侵襲手術から高難度手術(日本肝胆膵外科学会高度技能修練施設)を行うと共に、緊急疾患へも迅速に対応し(日本腹部救急医学会認定施設)、地域治療への貢献を目指し日々診療を行っています。

geka syugou2024

 

表1  当科で施行している主な鏡視下手術術式一覧

臓器対象疾患術式
食道 食道癌 胸腔鏡+用手補助腹腔鏡下食道癌手術
食道裂孔ヘルニア 腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア修復術(Toupet法)
食道アカラシア 腹腔鏡下アカラシア手術(Heller and Dor法)
食道粘膜下腫瘍 胸腔鏡下腫瘍摘出術
胃癌 腹腔鏡下胃全摘術、幽門側胃切除術、噴門側胃切除術
胃腺腫、粘膜下腫瘍 腹腔鏡下胃局所切除術、腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)
十二指腸 良性腫瘍、粘膜下腫瘍 腹腔鏡下局所切除術、腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)
小腸 小腸閉塞 腹腔鏡下癒着剥離術
小腸腫瘍 腹腔鏡下腫瘍摘出術
大腸

 

大腸癌

腹腔鏡下結腸切除術(結腸右半切除、結腸左半切除、結腸部分切除)
腹腔鏡下前方切除術(高位前方切除、低位前方切除、括約筋温存手術)
腹腔鏡下マイルズ手術
肝臓 肝腫瘍、肝癌 腹腔鏡下肝部分切除術
膵臓 膵腫瘍、膵癌 腹腔鏡下膵体尾部切除術
脾臓 脾腫瘍 腹腔鏡下脾摘出術
虫垂 虫垂炎 腹腔鏡下虫垂切除術
腹壁 鼠径ヘルニア 腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)

 

2018~2023年 外科手術症例統計

外科手術201820192020202120222023
 手術件数  1,329  1,479  1,390  1,333  1,349  1,411
 手術件数(NCD登録)  1,297  1,479  1,390  1,331  1,349  1,410
 手術中止件数  3  0  0  1  2  1
 緊急(準緊含む)  265  286  240  282  219  242
 全身麻酔  1,044  1,131  1,063  1,116  1,103  1,155
 局所麻酔  164  210  211  148  176  180
 脊椎・腰椎麻酔  117  137  116  69  70  75
 麻酔なし  4  1  0  0  0  0
 術式別件数  1,824  2,010  1,832  1,804  1,746  1,862
 術式別件数(NCD登録)  1,790  2,003  1,823  1,794  1,733  1,854
 NCD登録なし術式件数  34  7  9  10  13  8
 鏡視下術式手術
(腹腔鏡下・胸腔鏡下等)
 495  632  585  660  658  675
 開腹・その他術式手術  1,295  1,371  1,238  1,134  1,075  1,179

 

gekaope graph