診療放射線技術科
CT検査について
CT検査とは
CTとは、コンピュータ断層撮影の略であり、X線を使用しています。X線を発生させるX線管と、それを検出する検出器が体の周りを回転し、体を透過したX線を検出します。骨や臓器によってはX線を吸収する割合が異なるため、その吸収の違いを利用して断面像を作り、病気の発見に役立てています。
CTの画像ができるには
CTは検査台となる寝台と、X線の発生装置と検出器が組み込まれた装置(ガントリー)からできています。
X線を発生させるX線管と、それを検出する検出器がからだの周りを回転し、からだを透過したX線を検出します。
検出したX線量をコンピュータが計算し、からだの断面像を作成します。
骨や臓器によってはX線を吸収する割合が異なるため、その吸収の違いを利用して断面像を作り、微細な変化を見つけることにより、病気の発見に役立てています。
実際のCT画像では、X線が吸収されやすい骨のような部位は白く、X線が吸収されにくい空気などは黒く表示されます。
コンピュータ処理によって横断面(輪切り)だけでなく、様々な方向の断層像が作成できます。
また断層像のほかにも立体的な3D画像を作成することができます。
最新鋭のマルチスライスCT(MDCT)を導入したことで、これまでに比べ、検査時間が短縮され、検査をお受けになる方の負担を減らし、より詳細な情報を提供することが可能になりました。
CT検査装置
本館CT装置(320列 CT1)
北館CT装置(64列 CT2)
北館CT装置(64列2管球 CT3)
北館CT装置(320列 CT4)
検査の流れ
①正面玄関入り口すぐ右側の自動再来受付機を通してください。
②予約票と造影剤の同意書(渡されている方のみ)を持って放射線問診コーナーへお越しください。
③検査を安全に行うために問診票を記入していただきます。
(医療事故防止のため、記入していただいた内容について担当スタッフが再確認しますのでご協力をお願いします。)
④造影検査の方は、同意書を記入してご提出ください。
⑤本館CT室または北館CT室へご案内させていただきます。
本館CT待合室
北館CT待合室
⑥撮影部位によっては貴金属を外したり、金属のついた洋服や下着を専用の検査着に着替えていただく場合がございます。
頭部の検査・・・・・・へアピン・メガネ・補聴器・イヤリング・ピアス・髪留め
頚部の検査・・・・・・ヘアピン・メガネ・入れ歯・イヤリング・ピアス・補聴器・ネックレス・ブラジャー
胸部の検査・・・・・・ネックレス・ブラジャー・金属のついた下着
腹部の検査・・・・・・金属のついた上着・腹巻・コルセット・ブラジャー
上記の他にエレキバン・シップ・ホッカイロなども検査のさまたげになる場合があります
⑦検査台に横になります。撮影部位によっては息止めをしていただきます。撮影している間に動いてしまうと画像がぶれてしまうため、 安静にしていてください。
検査時間は検査部位によって異なりますが、単純CT検査なら5~10分程度、造影CT検査では10~15分程度です。
⑧検査中、気になった事・ご不明な事がございましたら、マイクがついていますのですぐにお知らせください。
また、モニターでも検査室の状況を観察しておりますのでご安心ください。
⑨必要に応じてCT用造影剤を静脈から注射することがあります。
⑩検査が終了しましたら、次の案内をお聞きください。
CT検査を受けるにあたっての注意点
- X線を使用しますので、妊娠中又はその可能性のある方は、検査を受けられない場合があります。
- 検査予約時間の2時間前から何も食べないでください。
- 水分(お水・お茶・スポーツ飲料など)はお取りいただいて結構です。
- 服用中のお薬は、医師の指示がない限り普段どおり服用してください。
- 心臓CTを受けられる方は、心拍数に応じてベータ遮断薬を内服していただきます。効果が出るまで約1時間程度かかるため、内服後、撮影まで1時間程度お待ちいただきます。
- 造影剤の注射がある方で採血の検査も同日にある方は、採血の検査を先に受けてください。
- バリウムの検査をCT検査前5日間以内に行った方は、バリウムが体内に残存している可能性があり、画像に影響を及ぼす場合があるため、申し出てください。
その他ご不明な点がございましたら、CT検査室に問い合わせをお願いします。
造影検査を受けられる方へ
CT検査は、造影剤を使用しないで行う単純CT検査と、検査中に造影剤を静脈から注射をして行う造影CT検査の2つに分けられます。
造影剤の使用は主治医と放射線科医師が事前に相談し、診断上必要と判断した場合に使用します。
検査前に造影剤使用の同意書を確認させていただきます。
検査時間は検査部位によって異なります。
造影剤は、血管や各臓器の血液の流れを調べ、より多くの情報を得るために、主に腕の静脈から注射をする検査薬です。
量は体重によって異なりますが、100cc程度で血液の流れにそって全身にいきわたります。
造影剤の注射の途中で体が熱く感じることがありますが、正常な反応なので心配ありません。
- 過去に造影剤を使用した検査を受けたことがあり、その際に気分が悪くなった等の副作用、またはアレルギーが起こった。
- 気管支喘息、花粉症、食べ物や薬などによるじんましんやアトピー体質がある。
- 重篤な心臓病、肝臓病、腎臓病、甲状腺、けいれんなどの病気がある。
- ビグアナイド系の糖尿病薬を服用している方は、検査後から翌々日までの休薬が必要となります。
造影剤の副作用について
安全な薬ですが、場合によっては副作用が起こることがあります。
軽い副作用:かゆみ、発疹、発赤、悪心、吐き気(起こる確率約1%)
重い副作用:血圧低下、息苦しさ、意識消失、腎機能低下(起こる確率約0.02%)
遅れて出る副作用:頭痛、吐き気、かゆみ、発疹(検査施行後30分から数日後に発生することがあります。)
注射の途中または後に、副作用(かゆみ、発疹、吐き気)などの症状が出たときには適切な処置がとれるようにしておりますので、すぐにお知らせください。
当院では、主治医が造影CT検査の必要性および副作用に関するご説明をいたします。
お子様にCT検査を行う場合
CT検査は動いてしまうと撮影できません。
0歳~6歳のお子様で10分~15分程度じっとしていられないお子様は、ごく軽い誘眠剤を使用し眠った状態で検査を行う場合があります。
上記にあてはまるお子様は、検査予約時間にかかわらず13時30分までに放射線問診コーナーにお越しください。
処方されたお薬(飲み薬または座薬)を使用し、眠り次第検査を行います。
- 当日はできる限り寝不足の状態にしておいて下さい(夜遅くまで起こしておく、朝早く起こす、昼寝をさせない等の工夫をしてください。)
- 水分、ミルクなどはお取りいただいて結構です。
- お食事は2時間前からはとらないで下さい。
- 胸部や腹部の検査の方は金属のボタン・ベルトなどのないものを着せてください。
- 頭部の検査の方は、ヘアピン、ゴムなどはすべてはずしておいてください。
- 服用中のお薬は、医師の指示がない限り普段どおり服用してください。
※CT検査で造影剤を使用するお子様は、入眠される前に点滴を入れます。
※X線被ばくに関しては人体に影響のない程度のX線量ですので、心配ございません。
極力最小限の被ばく量の検査になるよう心がけておりますので安心して検査をお受けください。
検査後の過ごし方
- 単純CT検査を受けられた方・・・特に制限はありません。
- 造影CT検査を受けられた方
①食事は普通におとりください。
②入浴の制限はありません。
③造影剤は尿として排泄されます。排泄を促すために、水分の制限がない場合は、水分を多めにとるようにしてください。
④検査終了後、1時間~2日の間に発疹・じんましん・かゆみ・吐き気・頭痛などの症状があらわれた場合はすぐに救急外来を受診されるか、救急外来までご連絡ください。
⑤造影剤を使用する検査の0.3~0.9%の患者さんにおいて血管外に造影剤が漏れることがあります。漏れた造影剤は自然に吸収されますので心配はいりませんが、もし強い痛みや手のしびれ、皮膚の潰瘍などがあらわれた場合は救急外来までご連絡ください。
栃木県済生会宇都宮病院救命救急センター TEL:026-626-5599
検査結果について
画像診断は放射線科専門医によって行われ受診科に報告されます。
次回診察日に担当医より結果の説明があります。
予約変更、お問い合わせ
予約時間までにお越しになれない場合や、予約日時の変更等のお問い合わせは、下記までご連絡ください。
放射線問診コーナー TEL:028-626-5767(直通電話)
15:00~17:00(土曜・日曜・祝祭日をのぞく)
CT画像(例)
大血管
頭部