薬剤部のご案内
薬品管理課
課の紹介
済生会宇都宮病院では内服薬・外用薬・注射薬のほか、血液製剤や診断用試薬・消毒剤など現在約1700種類の医薬品を採用しています。薬品管理課では、医薬品の管理と供給、注射箋の監査、手術室関連業務を通じて適切な薬物治療に貢献しています。
主な業務内容
①医薬品の管理
②医薬品の供給
③注射薬の処方監査
④手術室の薬品管理
①医薬品の管理
●品質管理
▷有効期限(使用期限)と貯法(温度・湿度・遮光など)の管理
▷配合変化(2つ以上の医薬品を混ぜて投与する際に、何らかの変化が起こった結果、期待された効果が得られないこと)の確認
▷異物・微生物による汚染防止
●在庫管理
▷物流システム(medical stream)を用いて院内各部署における薬品の使用状況の把握と在庫および管理体制の確認を行っています。
▷またハンディターミナル(自動認識機器)のバーコード認証を活用した薬剤の取り揃えや棚卸、納品業務を行い、薬剤の取り違え防止や業務効率化を図っています。
●規制医薬品(麻薬・向精神薬・毒薬・覚せい剤原料)の管理
▷麻薬は疼痛の緩和や鎮咳などの治療薬として重要な医薬品ですが、その反面、乱用により中毒や禁断症状を起こすことがあるため社会的にも大きな弊害をもたらす危険性があります。そのため麻薬の社会への流出及び医療現場における濫用などを防止するため「麻薬及び向精神薬取締法」で取り扱いが厳しく規制されています。また院内の煩雑な麻薬の運用管理を効率的に支援するために「麻薬管理システムまもる」を採用しています。
▷毒薬に関しても不適切な使用によって医療事故や事件に繋がる恐れがあるため、その管理がとても重要です。薬剤部では、これらの麻薬・向精神薬・毒薬の管理を行い、院内での使用状況を把握して適正使用に貢献しています。
●特定生物由来製品の管理
▷人や生物に由来するものを原料として製造される医薬品等(これを「生物由来製品」という)で、そのうち厚生労働大臣の指定したものを特定生物由来製品(以下、血液製剤)と言います。例えば、輸血用血液製剤や人血漿分画製剤などがそれにあたります。非加熱製剤の使用が原因で起こったHIV感染事故以来、医療機関に対しては血液製剤の管理・使用に関しての記録を常に把握できるよう義務付けられました。薬剤部ではこの血液製剤の在庫管理や使用管理を行っています。
②医薬品の供給
●注射薬払出システム( PHCホールディングス製):処方箋に基づき患者ごとに必要な注射薬を自動で準備します。病棟から未使用の注射薬(返却薬)を自動で仕分ける装置で返却ミスを予防します。
●注射個人セット:最新のシステム設備を用いてより安全かつ効率的に患者さんの注射薬の取り揃えを行っています。また、入院・外来で使用する抗がん剤についても同様に個別にセットし、適切な投与スケジュールとなっているかを確認したうえで薬品を供給しています。
●部署配置薬の供給:病院内で使用される医薬品はすべて薬剤部から供給しています。また各部署からの請求に対して妥当性を判断し、円滑な使用ができるよう医薬品を供給しています。
③注射薬の処方監査
●注射監査システム(処方リスクマネージャー)を活用して、薬の用法用量・投与日数・相互作用(配合変化など)の有無確認にあたっています。
④手術室の薬品管理
●麻薬関連業務(払出・施用量と残量の確認)
●麻酔セット薬剤の払出と使用状況の確認:手術時の麻酔に使用される医薬品は、麻酔の種類ごとにセットし供給・管理しています。
●配置薬の供給と定数・発注点の見直し:手術室へは、毎日薬剤師が出向いて医薬品の補充や使用期限・在庫数の確認などを行っています。