最新医療機器による検査
RI検査について
RI検査室・PET/CT検査室では日々患者さんに診断価値の高い画像を提供するため努力しております。
RI検査室・PET/CT検査室を紹介します。
RI検査とは
RIとは、RadioIsotope(ラジオアイソトープ)の頭文字で、放射性同位元素のことです。
RI検査は体内にごく微量な放射線を放出するRIがついた放射性医薬品を投与し、その分布の様子をカメラで撮像することにより、画像化する検査です。
臓器の形だけでなく、どのように機能しているかを調べることが特徴です。
検査装置について
当院にはスペクトCT装置とPET/CT装置があります。
目的とする検査によって使い分けられています
スペクトCT装置
シーメンス社製SymbiaT6
スペクトCTは上の写真のようにガンマカメラとCTを合体させた装置で、一回の検査で2種類の画像を得ることができます。また穴の大きさも50㎝と広く、全身などの広範囲の検査にも対応できるようになっています。
CTは1回転で6枚の画像が収集できるマルチスライスCTで全身を約15秒でスキャンすることができます。スペクトとCTを同時に検査することにより、2種類の検査間において、位置のずれがない画像が得られるようになりました。
PET/CT装置
ブドウ糖代謝を利用した検査で悪性腫瘍などを発見します。
また、従来のPET検査にマルチスライスCTの形態画像を付け加えることにより診断の精度を高めています。
シーメンス社製バイオグラフ16
スペクトCTの特長
CT画像とスペクト画像の融合
一番上の写真(スペクト)は骨シンチグラフィー※の画像です。スペクトCTで検査することで、スペクトとCTの画像を重ね合わせた融合画像が作成でき、病変部の正確な位置を把握することができます。
※骨シンチグラフィーとは、骨折・骨の炎症・がんが骨へ転移していないかなど、骨の病気についてラジオアイソトープを使用して行う検査です。
冠動脈CTと心筋スペクトの融合
当院で事前に撮影されたCTの冠動脈3D画像と、心筋スペクトの3D画像を融合させた画像です。
融合画像では左前下向枝の領域(黄色の矢印)の心筋への血流が低下していることが、はっきりとわかります。このように融合画像を作成することで、心筋の血流が低下している部位と原因となっている血管を診断しやすくなりました。
より鮮明なスペクト画像
従来心筋のスペクト画像は、体の深部ではガンマ線の吸収などによる減弱(弱まること)がおこるため右のような画像となっていました。しかし、今回導入されたスペクトCTは、CTのデータを用いて体内から出るガンマ線の減弱の度合いを計算し、減弱補正処理をすることにより、左のように心筋内がより均一となる画像を作成することができるようになりました。